薗田邸
設計:佐々木龍郎
照明計画は空間的に連続されて計画されている
各室を光によっても連続的につなげることを試みた。
常に各室から各室へと光が干渉しあうように計画されている。
使用光源は施主からの強い希望で、
蛍光灯が使用されているが、
結果的に連続性がより強調されることとなった。
光のダイヤグラム
平面および断面の切り分けによる個室と個室とが直接立体的につながるこの構成より、本当に仲のよい施主の家族がそれまで住んでいた10坪2階建ての木造住宅で、お互いの気配を感じながら工夫して生活してきたその余韻を、新しい住宅にも残したいと考えた。個室間の境界にはプライバシーの必要の度合いによりいくつかの強さを準備した。視線を遮断し音・匂いを通す弱い境界としての木造引き戸、視線を通すがそれ以外の気配が伝わりにくい強い境界としてのスチール製ガラス戸、その中間にある復層ポリカーボネイド引き戸。またそれぞれがさらに重なり合うことによる効果を求めた。
平面および断面の切り分けに際し、都心にしては珍しい豊かな広がりを持つ周辺環境−東を除く3方向をそれぞれ性格の異なる緑に囲まれている−を建築内部に引き込むことで、面積を超えた空間の広がりを確保することも求めた。各室からの直接の眺めだけでなく、階段室や他の部屋を通り外にいたる平面的/立体的視線を十分に配した。特に階段室は、構造の許す限り各室および外部へのガラスの開口部を配し、階段自体を鉄骨構造として可能な限り部材をダイエットすることで視線のフィルターとしての透明感を求めた。
平面および断面の単純な切り分けをそのまま建築へと展開していくためにRC薄肉床壁構造のスキップフレームを骨格とし、また照明は全て線照明=蛍光ランプ露出器具を必要に応じて配した。
(ささきたつろう/建築文化9702)
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